560SL W107 整備依頼・バルブシール交換編

2013.05.14 カテゴリ：W107R107 SL SLC

560SL W107 整備依頼・バルブシール交換編

(ベンツ　W107　R107編)

都内の有名店でかなりの整備を受けているW107です。

車体ももちろん綺麗ですが、機関系の内容もかなり良いと思います。

実走行の４．８万キロで、ボディーカラーはパールグレー！

内装ウッドは、ピアノブラックに総交換済みです。

シンプルに決めてあり品ある仕上がりですね。

今回は、気になる部分をお任せ整備ご依頼です。

最初に手を付ける部分は、やはりバルブシール交換です。

おそらく新車時から交換されていと思います。

それではバルブシールの整備です。

ＥＧタペットカバーを開けて目視することにより、

色々な情報が分かってきます。

今までのオイル管理や、カムシャフトの状態・ロッカーアームの傷など

異音の原因になりうる部品は早めに交換できます。

※当社でのバルブシール交換について

年代物のメルセデスを扱う中で、白煙やオイル下がりの症状が出てからの
ご相談が多く、中にはすでに手遅れな車両も少なくありません。
その原因として、５万キロから８万キロ以内で交換しておきたい整備ですが、
整備工場での交換アドバイスがなく、オーナー様は症状が出るまで気づかないケースが
多いと考えています。
当社在庫車は、ほぼ全ての車両のバルブシール交換を実施しております。
バルブシールを交換する事により、バルブガイドから燃焼室のオイル下がりを
防止し、ＥＧが完全燃焼することで、エンジン本来のパワーを引き出すことが
できます。
同時交換部品は、
バルブシール１６個・タペットパッキン左右・ブロバイホース・オイルチューブです。

実際にタペットカバーを開け目視で見てみますと、その程度の良さと

オイル管理の良さは一目瞭然です。

カムシャフトも綺麗ですし、ロッカーアームもかなり綺麗。

ただ、右バンクの内側にオイルの汚れがこびりついています。

おそらくタペットパッキンからのオイル漏れではなく、右バンクより上がってくる

ブロバイホース排気のオイル分の付着と思われ、これは綺麗に清掃しておきました。

バルブシール自体は、予想の通り穴は広がっていて少なからずオイル下がりが

あったと思われます。

もう一つ発見してしまったのが、タイミングチェーンの奥にチェーンガイドの破片が…

これはチェーンの上下にあるプラ製のガイドで、このＭ１１７エンジンには結構よくあります。

しかし、このままにしておくとタイミングチェーンに絡まり大変なことになってしまいます。

そこで作業途中ですが、スプロケットをチェーンから取外し破片を取り除きました。