【東京都O様 W126 560SEC KOENIG CARAT トップ開閉油圧システム取り外し編】
【東京都O様 W126 560SEC KOENIG CARAT トップ開閉油圧システム取り外し編】
【東京都O様 W126 560SEC KOENIG CARAT トップ開閉油圧システム取り外し編】
難関のトップの油圧開閉システムに取り掛かっております。
当時SECのクーペのコンバーチブルモデルが発売されていなかったため、キャラット・ケーニッヒ・SGSスタイリングガレージなどのチューナーが、ルーフを大胆にもカットしオリジナルで制作したオープンカーであり、完全ワンオフ製作でした。
しかも製作年代によりその製作部品や取付方法などは全て異なり、おまけに資料も無いという過酷な条件であります。
弊社で現在も同時進行している、「W126 560SECケーニッヒキャラットコンバーチブルバージョン2」の年代も近いし、チューナーも同じカンパニーであるのに全く使用部品などが違いました。
W126 ケーニッヒコンバーチブルバージョン2 トップ開閉システムO/H格闘ブログはこちらから
トップの骨組みの修理もしたいのですが、ポンプが作動しないと開閉ができない為、油圧システムを一旦取り外す必要があると判断しました。
シリンダーなどが外れれば、トップの開閉は手動で出来るので、骨組みの動きなどを検証できます。
開閉システムと、トップの骨組みを同時に修理はできないので、別々で動作をできるようにしてから、最終的に合体させればいいと思ったのであります。
考えていても始まりません、まずはシリンダーの取り外しからです、バージョン2に比べてかなりゴツイ太くて長いシリンダーです。
オイルを抜いて、配管を引きぬけるようにします。
画像がやたら多く出しているのは、私の覚書でもあります、組付時には過去の画像を確認できます。
油圧ホースを引き抜いていきますが、燃料タンクの一部に若干つぶされており、取り外しに苦労した部分もありました、燃料タンクは満タンで浮かすことができずでした。
トランク右横に設置された油圧ポンプと調整バルブやリレーなど一式を取り外しました。
改めて刻印などを調べてみるとハッキリと見えるのだけでもうれしいですね。
以前SGS(スタイリングガレージ製)のガルウィングのポンプは、ナショナル製で、シリンダーはメーカー不明でした。ステッカーが見えなかったり、全く何も刻印が無いときもあります。
バージョン2の時はメーカーどころか、数字さえもなく手掛かりはゼロでしたね。
早速インターネットで検索していくと、ありました!
記載のMICRO FLUIDから調べて突き止めていくと、スイスのHOERBIGER社(ホルビガー)にたどり着き、さらにHPを見てみると、乗用車のコンバーチブルの油圧システムを提供している会社でした。
こんなに手掛かりがあったことはなかったので、嬉しかったのですが、一つ疑問が浮かびます。
同時進行しているケーニッヒバージョン2の方が数年年式が新しいのに、何故ここのシステムの採用を止めたのか、、、、。
バージョン2の個体の方のシステムを、途中で交換されたなんて考えずらいなど、答えの出ない疑問に頭が混乱しています。
無事にシステム一式を取り外しできたので、次の段階の修理方法を考えつつ次に進みます。
トップも手動で収納できるようになり、骨組みの修理方法も検討できる状態にはなりました。
希少なケーニッヒ キャラット コンバーチブルのSECです。
2018年2月レストアスタートです!
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