【東京都O様 W126 560SEC KOENIG CARAT コンバーチブル レストア入庫】
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また凄い希少車が入庫しました。
かなり難有の個体ですが、日本に数台しか輸入されていないと思われます。
ケーニッヒコンプリートと思われるその内容とは、
1987年式 ベンツ560SEC
ケーニッヒスペシャル キャラット SGSコンバーチブルです。
3社のコーチワーカーで制作された車体は、世界で見ても相当数少なく、現存しているものは果たして何台あるかですね。
しかし、現状は厳しい状態であり、今回のオーナー様にまさに救われようとしています。
一筋縄のレストアとはいかないと思いますが、私も最大限の経験と知識でレストアプロデュースさせて頂きます。
さて、現車をよく観察してみますが、外装はケーニッヒのバージョン1のワイドボディで迫力満点です。
ボディはクラックなどのダメージは意外に少なく、当時の制作した職人さんの腕が良かったのでしょうか。ハンドメイドで制作されていたので、個体差がかなりあります。仕上がりは1台1台違いますね。
内装は、THEキャラットとい感じですね。
私のチェックポイントは、通常見る部分のキャラットインダッシュTVやセンターコンソールのBHSデッキなどではありません。
真っ先にカルティエのゴールドメッキのオーディオ枠と、ドアトリムのロールスロイス用か、ジャガー用流用の灰皿です。
当時の資料を見ていると、一部他社の純正部品をチョイスしているのを見ますね。
このマニアックな部分を見てもコンプリートと確信できます、キャラットのインダッシュTVなどは後付で幾らでも取り付けられたからです。
当時50万円程で販売されていたようです。
余談ですが、ケーニッヒコンバーチブル・SGSコンバーチブルの内側トップ上部の開閉時に持つ取っ手部分は、おそらくワーゲン用です。先日ゴルフに行ったときに乗ったカートに両サイドについている取っ手も全く同じ物でした。(笑)
チェックポイントはまだあります、レカロのキャラットの押印とレカロオリジナル形状とは異なるヘッドレストです。
これもコンプリートを裏付ける要素だと私は思います。
次にエンジンですが、ケーニッヒターボが取り付いていた形跡がありますが、メンテなく乗っていたのか、回しすぎたのか、エンジンブローしてカムシャフトは錆びて水が回った形跡があり完全に逝っております。
ターボは取り外されて、転売されたことが予想できます。
すでにエンジンはW126後期(90年式)のM117を用意してあります。
ホイールを見てみると論外の社外品です、もちろんオーナー様も変更予定です。
足回りは、過去に強引に牽引した影響でサイドロッドなどは曲がっておりますが、これは部品交換で幾らでも修復できます。
足回り消耗品はほぼ全滅ですが、当然交換予定なので特に問題ありません。
最後にトップですが、オリジナルとはかけ離れた施工法で張り替えられてしまったようで、内容と形状は全く別物です。
トップ開閉機能はとトップの処理は、今後の大きな課題になります。
ご興味ない方から見ると価値が分からないと思いますが、とんでもない希少車です。
今後のレストアは私自信も楽しみです!
SK'ネットワーク レストア・修理相談室
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