AMG 3ピースホイール リペア&ピアスボルト格闘編
AMG 3ピースホイール リペア&ピアスボルト格闘編
(ベンツ W126編)
今回はリペア工程とピアスボルトに付いてお話します。
AMG3ピースホイール・・・・なんてカッコイイホイールなんでしょうか!
80年~90年代の当社で取り扱うメルセデスにまさにピッタリ。
当時は17インチが主流でしたが、その中でも最高峰でしたね。
しかし、年代的にグズグズのものが多く、悩みどころでした・・・・が、
今は完全にリペアできます。
リペアの絶対条件は、ボルトホールにクラックが入っていないこと!
ここだけは直せませんし、安全性の問題ありです。
ヤフオクで取引されている物はほとんどクラック有ですね。問題外です。
前置き長ーくなりましたが、リペア手順はこんなです。
今回のリペアベースはコレ。
見事にリム傷有のディスク汚ーい。
ピアスボルト終わっています・・・。タイヤ歪んでいます。
でも良いんです!クラック無いので問題なし。
まずはタイヤをポイッと捨てて、ホイールを綺麗に高圧洗浄。
そして分解ですが、ここで特注工具の出番。
OZ社がピアスボルトを出してくれればこんな苦労もないのに!メーカーが出さないのです。
ボルトも工具も無いので、特注で作りました。
1本1本取り外します。実はこの前に裏側ナット部分にオベロン超浸透液を昨晩よりかけてあります。
高圧洗浄の工程も全てはボルトを綺麗に、確実に取るための段取りなんです。
かなり慎重にする部分なんですよ。
ちなみにホイール1本に付き35本、計140本です。ナット合わせると280個ものボルトナットです!
さて、ここからが実は書きたい部分なんです。
このピアスボルト錆びています。これを手で1本1本仕上げるのですが、かなり苦痛なんです。
一晩企業秘密の液に漬けておき、しっかりと洗浄・乾かした後、
1本1本手で磨きます。
錆の多いものは、ワイヤーブラシでサビ取りします。
メッキ処理の下地作りをするんですが、、、手がーー!!悲鳴をあげます。。
普段使わない筋肉なのか?!とにかく親指付け根が痛い!
そして、とっても暗い地味な作業が永遠と続きます。ひたすら磨きます・・・。
2人での作業ですが、最後は会話も無くなり・・・・表情も変わり・・・。
この状態まで持ってきて初めてメッキ屋さんに出せるんです。
この磨きやサビ取りをする前に、色々試しましたよ。
ボルト屋さんで、薬品で煮たり、焼いたり、食ったり(食ったりはしませんが)、漬けたり、こすったり、祈ったり
全てダメでした。そして最後にたどり付いたのが手作業でした。
その時の試作品がコレ。仕上がりが今一なのでボツです!記念に大事に保管してます。
今に至るまで、一体何件のボルト屋さんメッキ屋さんに相談したことか・・・・。
一見綺麗だがボツ
これもボツ
これが現在の完成系。
後はリムを鏡面加工磨きと組み付けです。
ディスクはこのタイミングで塗装するとリムとの境目が綺麗になります。塗るなら今だ!!
そして完成!
ピカピカでしょ。左がリペア品、右は良品の中古。
ちなみにホイールリペアで悩み初めて、ここまでくるのに約2年ほどかかりました。
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